2016/03/04引け後の分析と来週の展望

3/3引け後の分析では以下のように予想しました。

明日の雇用統計がどうなるかは知りませんが、寄り天になる可能性はかなり高い、と思われます。

実際には寄り直後に多少下げたけど、その後はじりじり上げて、引けにかけてやや戻す展開でした。

SPY 5m

下げると思った根拠は、ここ数日注目していた03/04 SPY 195.00Cを29550枚大人買いしたトレーダーがそのコールを利確売りすると予想していたからです。同じく昨日のエントリより

このトレーダー、SPYのETFを現物で引き取りたいという奇特な方でない限り、明日金曜日に利確で売ってくるはずです。

ところが....

SPY OI and Volume 03/04

195.00Cの出来高はほとんどなく、皆さん権利行使して現物を引き取るようです。大人買いしたトレーダーは195.00Cを$3.4で仕入れてましたから、権利行使の単価は195+3.4=198.40。これが29550x100で（オプションは1枚あたり100株)$586,272.000也。ざっと600億円！それだけ用意できる機関なら目先のコール利確なんかするわけないよね、ということで読みが外れた一日でした。

まあ、まだ騰がるってことですね。もう結論でましたね。でもいつもどおり分析とまとめなど。

全体観

$NYAD

$NYHL

SPY:RSP比率

$NYADは続伸。本日のNYSEでの値上げ銘柄数=1974 値下がり銘柄数=1060。$NYADは去年12月のレベルを超えてます。大幅なPositive Divergence。
$NYHLは小幅続伸。次の目標は+1σの195。

SPY:RSP比率は減少。$NYADのPositive Divergenceと合わせて考えるとまだまだ上値余地があることがわかります。

PPO/RSIで見るトレンドと売られすぎ・買われすぎ分析

	SPY(大型株ETF)	IWM(小型株ETF)	JNK(ジャンク債ETF)
PPO月足	売り	売り	売り
RSI月足	57↑	48↑	42
PPO週足	売り	売り	買い
RSI週足	53↑	48	50↑
PPO日足	買い	買い	買い
RSI日足	64↑	68↑	69↑
PPO二時間足	買い	買い	買い
RSI二時間足	66↓	74↓	68↓
PPO一時間足	買い	買い	買い
RSI一時間足	63↓	69↓	64↓

1時間足・2時間足の超短期で買われすぎが解消されてます。上値余地がある、ということ。

CVI/STVO/VTOで見るトレンドと売られすぎ・買われすぎ分析

$SPX CVI

$SPX STVO

$SPX VTO

CVIは+1σあたりで小幅下落。超短期での買われすぎがやや解消。
STVOは+1σから横ばい。短期的には買われすぎに近づいてる。
VTOは続伸して50超え。過去50を突破した部分に縦線を入れてみたが、続伸することが多い。

オプション建玉と大口取引

SPY OI 03/11

SPY DWV 03/11

来週の建玉ですが、全体的にコールに偏ってます。全般的に買われすぎの中でコールが溜まるのはあまり良い状態とは言えません。

196Cと197Cにある山は先週踏まれて撤退した194.5/195.5のロールオーバーみたいです。コールのショートですね。もう諦めたのか来週は少し押すという自信があるのか知りませんがポジションは放置されてます。あとは205にコールの壁があります。

注意したいのは3月第三週はS&P500先物のロールオーバーがあることです。多くの先物トレーダーは第二週の半ば辺りから限月を6月に移動します。これはボラ上昇を引き起こします。S&P500は相当買われすぎ領域に入ってますから、先物のロールオーバーはガス抜きのよい理由になるのではないでしょうか。

来週の展望まとめ

週の前半はまだ上げる余地がありますが、週の半ば以降は先物限月後退のドサクサに紛れた利確売りに押されるのではないでしょうか。先月からの上げ分の0.382戻し=S&P500現物で1925あたりまで押しても驚きません。