2016年3月21日月曜日

Auction Market Theory (AMT)の受け売り

私は先物は手出ししないのですが、リアルタイムのデータは買っています。TradingView経由でCMEのS&P500先物(e-mini)のデータを見ています。実際にトレードやる人はThink or Swimとか、色々良いプラットフォームがあるようですね。

ここで見ているのはVolume Profileです。

上のチャート右側にあるヒストグラムみたいなやつですね。これはどの価格帯でどれくらいの取引があったかをヒストグラムにしたものです。Bidで取引されたら売り、Askで取引されたら買い、となりヒストグラムの色が変わってきます。売り=ピンクもしくは紫。買い=緑もしくは紺、です。

同じ売りでもピンクはヒストグラムの中央値から遠い場合、紫は近い場合。

なぜこのヒストグラムを気にするのか?それはこのヒストグラムが「ベル型」になるように価格が変動する(はず)だからです。

問題を単純にするために、屋台で焼き鳥を売ることを考えてみましょう。最初は一本300円で売り始めました。でも高いせいか誰も買いません。そこで一本250円に下げてみました。今度は多少売れましたが、まだまだです。さらに200円に下げたら売れ行きが伸びてきました。思い切って赤字覚悟で150円にしたら飛ぶように売れて、焼き鳥は全部売れました。

これをヒストグラムにすると
こんな感じになるはずです。

焼き鳥屋さんは売り手が値段を決めるだけですが、株や先物は売り手と買い手双方が値段を決めていきます。高すぎれば買い手がいなくなり、安すぎれば売り手がいなくなります。どこかで均衡点があるはずで、取引所はまさにその均衡点を探すための場所ともいえます。そしてヒストグラムは理想的には
のようなベル型になるはずです。このベル・カーブの上限では
  • 買い手不在
  • 取引量の減少
が観測されます。同様に下限では
  • 売り手不在
  • 取引量の減少
が観測されます。ならばこれを目印に売り・買いのエントリを決めれば明日から私も貴方も相場でボロ儲けですね。


実際には
  • デイトレード以外の市場参加者の存在(タイムフレームが異なる人達)
  • ニュースなどの外部要因
  • 予め設定してあるロスカット取引を狙ったアルゴ取引の存在
などで物事はそう簡単ではなくなります。現実世界では複数のベル・カーブが重なったヒストグラムをみることになります。
上のチャートはeMini 6月ものの1時間足チャートで、6月ものの取引が3月物を上回りだした14日以降を抽出してあります。今の価格帯があるベルカーブは上半分が欠けた感じとなっており、その欠けた部分を埋めるように相場が動くことが期待されます。具体的には上限が2050程度でしょうか。これは14日〜15日にかけての下げ分に対する2.618 Fibonacci拡張にも一致するので、今回の上げは2050あたりまでは行くのではないか、と考える次第です。

おまけ:ヒストグラムで凹んでる部分は売りも買いも消極的だった、ということです。上から降りてくる時はサポートになり、下から抜けようとする場合はレジスタンスになります。2026/2021が当面のサポートとなるはずです。



0 件のコメント:

コメントを投稿